「四明荘」長崎県・”Shimei-so” Nagasaki-pref.
「四明荘」長崎県島原市
四明荘は築110年、明治末期に建てられた医師の別荘でした。建築としては凝った作りではありません。しかしこの屋敷の何よりの特徴と魅力は、さながら水の上に屋敷が浮かんでいるかのような設えです。屋敷も庭も決して大きくありませんが庵と別荘の中間の規模で、主人が一人で静かな時間を過ごすもよし、家族と一緒に賑やかに過ごすもよし、そして客人を招き茶会を催すもよし、そんな絶妙の大きさとなっています。庭は基本的に池泉廻遊式庭園ですが、露地としての機能も有し、作庭にあたっては禅僧を呼びあたらせたそうです。別荘の入口は数寄屋な作りで腰掛待合を兼ねています。茶会に招かれた客人はこの待合から屋敷の玄関へ続く敷石を直進せず、すぐ左に曲がって苔庭を歩きながら右手の池越しに屋敷を眺めつつ、やがて池へと下り沢渡石を渡り向こう岸の茶室を兼ねた座敷にあがっていたようです。池は屋敷の濡れ縁の高さから目測で1.8mほど深く掘られており、その高低差が屋敷と庭の全体にドラマ性を創出しています。客人たちは水の上に張り出した濡れ縁に腰を下ろし、澄んだ水の中を泳ぐ鯉を目で追い、水面の輝きに目を細め、そして対岸の植栽の緑を愛で、水音や鳥の声に耳を澄まします。屋敷に贅沢な銘木などは使われていませんが湧水の魅力を最大限に生かし引き出していることが最高に贅沢なもてなしとなっています。この主庭の池の他に屋敷の北側に中小二つの池があります。これら二つの池は屋敷と同じ高さにあって裏庭の趣です。そのうち客人をもてなすことも可能な小座敷に面した池には三つの島に花菖蒲が植えられています。訪れた時はすでに花菖蒲は終わりでしたが池の背後に植えられた百日紅が満開の花で出迎えてくれました。二つの座敷は茶室も兼ねていますが水屋はありません。屋敷全体の水屋(むしろ近代的な台所)は小座敷の隣の一番奥まった場所に作られています。水屋に面して三つめの小さな池がありますが、この池はこの屋敷に二つある水源の一つでで本来観賞用ではなかったかもしれません。この四明荘の湧水は1日3000トンも。また年間を通して常に15度弱の水温を保っているおかげで夏は涼しく冬は暖かいそうです。建物の風通しも良く湿気の問題も全くないそうです。湧水は本当に美しくて感動的です。もう一つの水源である入口の腰掛待合のそばにある湧水井戸は水深1.3 mにもかかわらず底まで見通すことができ、砂を巻き上げながら水がこんこんと湧く様子を鮮明に見ることができます。
◼︎名称:「四明荘」
◼︎住所:長崎県島原市新町2丁目
◼︎TEL:0957-63-1121
◼︎拝観時間:9:00-18:00(定休日なし)
◼︎拝観料:大人1名 310円(湧水でいれたお茶のサービス付き)
*チケットは四明荘から徒歩一分の島原市観光施設「清流亭」で販売しています。清流亭には駐車場もありますのであらかじめチケットを購入してから四明荘を訪ねてください。
「 鯉の泳ぐまち観光交流センター・清流亭」
長崎県島原市新町2丁目247番地1 TEL 0957-64-2450
◼︎駐車場:無。(ただし清流亭に5台有ます)
◼︎アクセス:島原鉄道「島原駅」から徒歩15分
自家用車・レンタカーをお勧めします。
(※記載した情報は変更になる可能性があります。お出かけ前に確認してください)
”Shimei-so” Shimabara-city Nagasaki-pref.
"Shimei-so" is a doctor's villa built in the Meiji era and also serves as a tea room. The greatest feature of this villa is its beautiful and crystal clear spring water pond. The corridors of the wooden boards are pushed out above the pond, and the mansion seems to float on top of the water. The garden was designed by Zen monks. The pond is dug 1.5 m lower than the building, the difference in elevation creates the drama. Koi swims in the pond, the sounds are pleasant to the ear, the green of the planting shadows the surface of the water, people who look at this garden never get tired. Besides the main garden there are two ponds in the backyard, one of which is a pond of iris. If you travel to Shimabara-shi, Nagasaki prefecture, please visit this residence. It is recommended.
◼︎ Name: "Shimeiso"
◼︎ Address: 2-chome, Shinmachi, Shimabara City, Nagasaki Prefecture
◼︎TEL: 0957-63-1121
◼︎ Visiting hours: 9: 00-18: 00 (open daily, no regular holidays)
◼︎ Admission fee: 310 yen per adult (with tea service made with spring water)
* Tickets are sold at the Shimabara City tourist facility "Seirutei", which is a 1-minute walk from Shimeiso. Seiryutei also has a parking lot, so please purchase a ticket in advance before visiting Shimeiso.
"Swimming Koi Tourism Exchange Center, Seiryutei"
2-247-1, Shinmachi, Shimabara-shi, Nagasaki TEL 0957-64-2450
◼︎ Parking lot: None. (However, there are 5 in Seiryutei)
◼︎ Access: 15 minutes walk from Shimabara Railway "Shimabara Station"
There are other gardens around Shimeiso, so take a walk.
We recommend parking your own car or rental car at Seiryutei for a walk.
(* The information provided is subject to change. Please check before going out.)
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