「御宿料亭 春光園」大分県・ “Shunkoen” Oita-pref.
「御宿料亭 春光園」大分県・ “Syunkoen” / Oita-pref.
大分県臼杵市は安土桃山時代には北部九州一円を治めたキリシタン大名・大友宗麟の本拠地でした。江戸時代に入ると稲葉氏が大名となり臼杵城を引き継ぎました。その際、稲葉氏に従い臼杵に移った目付役家老・稲川氏の屋敷跡が現在の春光園であり、小堀遠州作の庭園と茶室を損なわないままに引き継ぎ現在に至ると伝わっています。庭園は小さいながらも安土桃山時代の庭園様式を伝え、池の背後右手の築山は蓬莱山を表現し亀頭石が置かれ大変ダイナミックながらも大変緻密な美しさを醸し出しています。また、茶室「松風」は二畳半の小間で素材に凝った密度のある設えでいつまで見ても飽きません。窓辺に肘をつけばさながら小舟に揺られているような気分になれます。天井に白いので、胡粉が塗られた砂ずり天井だったのかもしれません。庭は春の夜に築山の頂上に月がかかるように設計されており、月の光に照らされた夜の庭が最も美しいそうです。その築山の頂上から茶室にむかって石組が階段状に下り、さながら月を茶室に招き入れるが如きロマンチックな設えです。この設えは春光園庭園の最も大きな特徴です。各地に小堀遠州作と伝わる庭は多いですが、この非凡かつ秀逸な設えこそがこの庭の小堀遠州作の根拠と言えるかもしれません。庭の古い立石に、この庭園の名称「春光園」の文字が刻まれています。築山に植えられた松は少なくとも昭和初期以降一度も枯れておらず小さい樹形を保っているそうです。また庭の奥に置かれた大変珍しい四重塔は領主稲葉家から稲川家に下賜されたもので、常に死を覚悟していた武家らしい景物と言えるでしょう。春光園の式台玄関・天井も床挿しとなっています。
※宿泊もしくは食事利用以外の庭園や茶室の見学は出来ません。
※食事利用の際は必ず数日前迄に電話で予約して下さい。
高級ふぐ料理がメインのディナー以外に、ランチ(ランチ価格は1人¥5,000-前後から、税・サービス料別)の利用も可能です。要予約。
もちろんお宿でもあるので宿泊できます。朝食のお粥と河豚の西京漬けは名物です。
◼︎名称:「御宿料亭 春光園」
◼︎住所:大分県臼杵市祇園西区3組
◼︎TEL: 0972-63-3128
◼︎駐車場:有
◼︎アクセス:東九州道 臼杵I.Cより車で約7分
JR臼杵駅より徒歩約15分
“Shunkoen” / Oita-pref.
A small garden and tea room in a samurai residence built in the early Edo period. Kobori Enshu is said to have made this garden and tea house. The garden style is the Gyokukan style that was popular during the Azuchi-Momoyama period. It is designed so that the moon rises in the sky above an artificial mountain behind a pond on a spring night. The slope descends from the top of the artificial mountain to the entrance of the teahouse, as if the moon is welcomed into the tearoom. What a beautiful production! There is no evidence that Kobori Ensyu made this garden, but it is very romantic and wonderful.
Date taken: May 30, 2019
※Shunkoen is a luxury restaurant. Only guests or guests using the restaurant can see the garden.
◼︎ Name: "Oyado Ryotei Shunkoen"
◼︎ Address: 3 groups in Gion Nishi-ku, Usuki City, Oita Prefecture
◼︎TEL: 0972-63-3128
◼︎ Parking lot: Yes
◼︎ Access: 7 minutes by car from Usuki I.C. on the Higashikyushu Expressway
About 15 minutes on foot from JR Usuki Station
http://usuki-shunkouen.com/tomaru.html
0コメント